「ならさ、お願い聞いてくれよ!この通り何でもするから、どうかお勉強を教えてくださいっ!!」



海人くんにしては、珍しく真面目で、深いお辞儀をしてきた。



「私にできる範囲でなら…」


そう言えば、



「よっし!!皐月に教えてもらわなくても今年からは心強い味方ができたぜ!!」


そう浮かれている海人くんを見て、


「あ、美羽もいるから3人で勉強会するよ!」


そう言って美羽に抱きついたと同時に、




「そう言うことなら俺も行く」


先ほどまでいなかった皐月の声がすぐ近くで聞こえてきた。


「はぁ!お前はダメ!俺を断っただろ?」


「めんどくさいとは言ったけど断ってはないからな!それにお前1人だと心配だからだよ」



「おま、おれのこと…」


「勘違いすんな、雫たちがお前に食べられないか心配なんだよ、アホ!」
 


「何をバカなことをおっしゃってんのやら、ま、そうとなれば駅前のファミレスでしようぜー!」


「了解!」


こうして、放課後から私たちは、勉強会をすることになった。