「あ、早かったね!そろそろ行く?」
「そだね、もう暗くなるから帰ろうか」
そう言って、レジへ向かおうとするけど
「雫こっち」
出入り口の方へ向かっていく皐月に、
「まだ支払い終わってないでしょ?」
そう言えば、
「終わってるから、早くこいよ」
優しい顔をしておいでおいでとしてくる皐月に。
「待って、なら私の分の…「ほら、さっき言ったでしょ、奢るって」
「それは、今度っ……」
///私の唇に、皐月の人差し指が当たっては、
「はい、この話はおしまい、帰ろう送ってく」
得意げに笑っては、ゆっくり歩いていく皐月に
ドクンッ。ドクンッ。と心が狭く高鳴っていく。
「こんなの好きになっちゃうじゃんか……」
恋を知らせる音がした_______。