だから俺は、気持ちを隠したまま友達と言う最高のポジションでずっと、雫のそばにいて、雫を守ってきた。




きっとあの日から俺の一目惚れで始まった恋……。



入学式で一際目立つ容姿に目が入って、綺麗な顔をしているのに、1人で楽しそうで、、すぐ興味が湧いて、好きって思うと、近づいてみたくて、仲良くなりたくて、声をかけたあの日から、、





バーガー屋さんで好きが溢れて思わず、「彼氏いるの?」って聞いたあの時、



_______雫のことが好きで、もうとっくに夢中だった。



でも、本心を言いたくて、それでも引っ越ししていくことが脳裏によぎって、恐れてしまって…"いるよ、きっと、この世界のどこかに" なんて言って濁してしまった。




すぐ隣に本気で雫のことを好きな奴がいるのに……




一緒にファミレスでテスト勉強をしたあの日も、いっそうのこと引越しのことを伝えてみようかなと思ったけど、やっぱり、言うのが怖くなって、雫と会えなくなるのが嫌で何も言えなかった。





席替えも前に雫で嬉しかった。ずっと眺めていられる愛しい後ろ姿を見つめては、

背中に触れて   “すき“ って文字にした。




それを  “ひま“ って言われて、ある意味助かった。





寝たふりすると、トントンって唯一俺に触れてくれる瞬間。


それが嬉しくて嬉しくて、わざと寝たふりをしてた。