「じゃあ………」



そう言って、皐月の顔が近づいてくる。




ドドドドドッ。


心拍数が今まで以上に大きく飛び跳ねる。




皐月はなにを考えてるの………?



でも、これってもしかして?




いやいや、違うよね?!だって熱出てるし、そんなわけないよね?!




あと少しでキスをする距離になってしまって、私はとっさに目をつぶる。





パサッ。



「じゃあな」




私に布団をかけて、意地悪な笑みを見せて私の部屋を後にする皐月。



ドキドキドキ。心が今までにないくらいに激しく動く。


今のはなんだったんだろう。

私もうすぐで皐月と………?!





「曖昧すぎて分からないよ………また何も言えなかった…」



私はきっと風邪の熱よりも皐月のことで身体がもっと熱ってしまって、結局3日間寝込んだのだった。