季節は、冬になり、
もうすぐで冬休みになろうとしていた頃、
「雫ちゃん!会いに来たよ!!」
チャイムがなると同時に、そう声がする方を見れば、
麻生 佑(あそう ゆう)先輩が笑顔で立っていた。
修学旅行が終わってすぐに、なぜかアタックされていて、
本人曰く、一目惚れなんだとか。
毎回授業が終わるたびに来てくれる先輩に、苦笑いな私、
もうかれこれ2週間が経とうとしていた。
「次こそ、ちゃんと断らないと!」
「雫ちゃん私も行こうか?」
そう意気込んでいると、
「雫の好きな人が来てる」
そうぶっきらぼうに言う皐月に、
「どこがよ!」
そう言いながら、先輩に向かって歩いていく。