人様の家を散策するのも気が引けて、ダッシュで近くのコンビニに冷却シートや飲み物、ゼリーなど、一通りの物を買って天峰くんの家に戻る。


再び部屋に入っていくと、薄く目を開けていた天峰くんと目が合った。



「あ、起きてたんだ。ちょっとだけ体起こせる?薬とか飲み物買ってきたから、寝る前に飲んだほうがいいよ」


「…ん」



辛そうな天峰くんが起きるのを手伝いながら、薬とペットボトルの水を手渡す。



「なんか食べる?おかゆとかなら作れるけど…」



リビングに行こうと立ち上がると、天峰くんにまだ熱を持っている手で腕を掴まれた。



「…何もいらないから、おまえはここにいろ」


「え?」



熱で潤んでいる瞳でじっと見つめられ、力が抜けたようにその場に座り直す。