「だから、返してもらう」



じんわりと温かい天峰くんの体温に、不覚にもどきりと心臓が飛び跳ねる。



「行くぞ」


「え、あ…」



天峰くんに引っ張られながらも振り返ると、瞬くんはにこやかに私に向かって手を振っていた。





「あの、天峰くん。ごめんね、瞬くんが一ゲームだけ付き合ってっていうから断れなくて…。それでやっているうちに負けず嫌いが発動しちゃって、すっかり我を忘れていたというか…」



なんでこんなに必死になって言い訳しているんだろう、とふと我に返る。


天峰くんもずっと黙ったままだし、なんだか腕を掴まれている手も熱すぎるし…。



「…ん!?さすがにこれは熱すぎない!?ちょっと天峰くん、だいじょ…」