「――えっ!?」


 聞いたのは蓮樹なのに、めちゃめちゃ驚いてる。


「おま、意味わかってる?」

「わかってるよ」

「俺の彼女になって、って意味なんだけど?」

「だから、なる」


 流石の私だってちゃんとわかってるのに、もう。


「私は幼馴染のままでも蓮樹と一緒にいられるならいいかなって思ってたんだ。今のままでも楽しいし」

「……俺は今のままじゃやだ」


 蓮樹はそっと私の手を握りしめる。優しく、そっと包み込むように。
 そして真っ直ぐ私に真剣な眼差しを向ける。


「みらいのことが好きだから、幼馴染のままはやだ」

「うん」

「俺と付き合ってください」

「はい」

「っ、」


 グイッと引き寄せられたかと思うと、そのまま大きな腕の中に包み込まれる。
 私もそろそろと蓮樹の背中に手を添えてみた。