彼女は病院に運ばれた。


不幸中の幸いで、なんとか一命はとりとめたようだ。


しかし、頭を強打してしまったようで、彼女はなかなか目を覚まさなかった。


俺は毎日、日向の隣で目を覚ますのを待っていた。


「俺の、、、せい、、、?」


「俺が、公園に行こうなんて言い出したから
 俺がサッカーボールを持っていかなかったから
 俺が、、、日向に告白しようとしたから、、、!!」


『世凪!!!』


もうあの笑顔は、見ることができないのかな。


そんなの、、、嫌だ!!!


「日向!!」


「あ、、、ああ」


「え?」


日向が、喋った?


急いで彼女の様子を見ると、目も開いていて、顔を上げていた。


「日向、、、よかった!、、、目覚めた、、、」


よかった!!


また会えるんだ。


彼女の弾けるような笑顔をまた、、、


「誰、ですか?」