このバカみたいな見た目をしているやつは浅野蘭斗


腐れ縁で小学校の頃から一緒の幼馴染だ


家も隣のマンションで、毎日起こしに来るからうっとうしい


「おい、早くしろよ!!」


「うるせぇなあ、まだ出るまで四十分以上あんだろ」


なんでこんなに焦ってるんだ


もしかして、、、


「お前、女に良いところ見せたいのか??」


俺がそう言うと、彼はいかにも図星ですっていう風に顔を赤らめた


「ち、ちげぇよ!!ただ、はやく行ったら女の子に尊敬されるかなって思っただけだよ!!」


「違くねーじゃねーか」


そう、コイツは彼女いない歴年齢の童貞野郎なのだ


彼女が欲しすぎて、常に女にどう見られるのか考えている、変態野郎だ


「彼女がたくさんいる世凪にはわかんないよ!!」


「ちげぇよ、女が勝手に寄ってくんだよ」


「違くねぇじゃん!!」


俺達は同じようなやり取りを繰り返しながら入学式に向かった