─あと少し我慢。


─203号室。


鍵を開けようとするも、

鍵穴にうまく鍵が入らない。


─気持ち悪くて今にも吐きそうなのに。


─頼むから開いてくれ!


半ば諦めかけたその時─。


ガチャ─。


「なんすか。」


「うぅ、もう無理…おぇぇ゙え゙っっ─」


「おい…まじかよ…。」


男の人の声が微かに聞こえたところで


視界がぼやけて暗くなる。


─一体あなたは誰?