私は、勇里さんの手をぎゅっと握った。

「勇里さんっ!今日も、送ってくれる?」

もう少し一緒に居たい。もう少し、長く。

「えぇもちろん。送るわよ♡」

パッと明るい笑顔になって、私も笑顔になる。

「今日もありがとう。土曜日楽しみにしてるね!暗いから、帰り道気を付けて。」

アパート前で手を振った。

「アタシも楽しみにしてるわ。じゃあね。」

私も大人だったら、もう少し一緒にいられたかな?

「ただいま〜。」

「海果、おかえり。パパ、少し出てくるから。」