少し離れたと思ったら、またすぐ深い口付け。息を忘れてしまいそうになる。

「バレッタ、いつも身につけてくれてるわよね。嬉しいわ。」

「すごく気に入ってるから。大事なものなの。」

「ふふ。ありがとう。アタシも、このピアス、お気に入りなの。寝る時とお風呂以外は外してないのよ?」

嬉しくて幸せで、お互い頬が桜色に染まっていく。

「海果ちゃん。」

何度も耳元で私の名前を囁(ささや)いて、何度もキスをして、ワイン色の唇が首へと下がっていく。

「このままお持ち帰りしたいわ。でも、明日も平日だし、そろそろ帰らないとね…。」

寂しそうな目をして、ゆっくりと私から手を離す。