突然腕を掴まれて、勇里さんと目が合ってしまった。

「…ゆ、ゆう、り、さ…。」

「襲うわよ?」

グイッと引っ張られて、私は勇里さんの胸元に倒れ込む。

どうしよう、どうしよう、どうしよう!

バレてるっ!

「…んっ!」

唇が触れるだけのキスじゃない。上唇を咥えられて、舌が中に入り込んだ。

激しいキス。漫画でしか見た事ない。

「アタシの事、好きなの?」

低い声。私を抱き締めるその手は大きくて、男性なんだと改めて気づく。

「…好き、です。」

「アタシ、オネェよ?それにアラサーよ?」

「勇里さんが、いい、です…。」