どうか、私を好きになって…。

溢れ出していく想いは止まらなくて、ワイン色の唇まであと数センチ。

寝息をずっと聴いていたいと思うほどに、この耳が心地良いの。勇里さんの声を、ずっと近くで聴いていたい。

ちゅっ。

初めてのキスは、ほんの少し触れるだけの優しいもの。

私は自分の顔が真っ赤に染まるのを感じて、両手で顔を隠した。

やっちゃった。やってしまった…っ!!
恥ずかしすぎる!!

どうしよう、気付いてないよね?

バクバク心臓がうるさくて、飛び出してしまうんじゃないかってくらい。