2年に進級すると、須賀原(すがはら)さんとはクラスが離れて、心がホッとした。

もう嫌味とか言われずに済むし、馬鹿にされずに済む。

「熊ヶ谷、今、話って出来る?」

帰り際、突然クラスの男子に呼び止められた。

「…うん。なに?」

「あのさ、顔がタイプなんだけど、付き合ってくれない?」

やっぱり、誰も中身なんて好きになってくれないよね。分かってた事だけど、なんか傷付く。

どうせ暗いしぼっちだし、三軍ですよ。どうせ…。

「…ごめん。」

「断るの?俺、結構モテるんだけど。」

怖い…逆ギレされそう。