次の日から、死にものぐるいで練習に明け暮れた。
チーム全体の能力も上げることはもちろんだったけど、僕自身のスキルも磨いた。
そのために、地元の大人のサッカークラブに入ってプレーをさせてもらった。
最初は自分よりも身長が大きい人ばかりだったし、力も中学生の僕よりも格段に上で最初は慣れるまで大変だった。
でも、慣れてしまえばなんてことなかった。
次第に僕はその中でも頭角を現しテクニックや試合運びでは誰にも負けないくらいになっていった。
今ではレギュラーメンバーに選ばれて試合にも出させてもらっている。
大人の中でサッカーをプレイすることは本当に勉強になったし、もの凄く良い経験になった。
そして時は流れて僕は中学3年になった。
とうとう今日は全国大会の決勝戦。
ここまで来るにはかなりの苦難を強いられた。
それでも予選から順調に勝ち進み、準決勝で去年の東京大会の準決勝で敗れたB中学とあたり、3対1で勝利した。
去年のリベンジは果たすことが出来た。
予選から準決勝までの試合での僕の平均得点は4点で、合計得点でも全選手中で1位の成績を収めていた。
それは僕だけの力ではなく、月の適切なアドバイスと、チームメイトの頑張りがあってのことだった。
万が一、今日の決勝で1得点もあげることが出来なくても僕は1位でこの大会を終えることになる。
だけど、そんなことはどうでも良かった。
僕の望みは全国大会優勝。
これだけだ。
結菜を全国大会の決勝に連れて行き、優勝する。
これが結菜との約束だ。
だから絶対にこの試合は負けられない。
必ず勝ってやる。
「結菜、見ててくれ。絶対に勝ってくる」
僕はベンチの椅子の上に置かれている結菜の遺影と僕と月が結菜の誕生日プレゼントにあげたジェラートピケのクマの抱き枕に向かって言った。
これらは結菜が亡くなり、僕が練習に復帰することになったその日から、必ずベンチの椅子に置いて僕らを見てもらっていた。
全国大会が始まってからも毎試合、ベンチの中で僕らを応援してもらった。
「行ってくるね」
結菜の遺影とクマの抱き枕を見ながら、僕は拳を握り、天に向かってそれを掲げた。
そして試合は開始した。
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チーム全体の能力も上げることはもちろんだったけど、僕自身のスキルも磨いた。
そのために、地元の大人のサッカークラブに入ってプレーをさせてもらった。
最初は自分よりも身長が大きい人ばかりだったし、力も中学生の僕よりも格段に上で最初は慣れるまで大変だった。
でも、慣れてしまえばなんてことなかった。
次第に僕はその中でも頭角を現しテクニックや試合運びでは誰にも負けないくらいになっていった。
今ではレギュラーメンバーに選ばれて試合にも出させてもらっている。
大人の中でサッカーをプレイすることは本当に勉強になったし、もの凄く良い経験になった。
そして時は流れて僕は中学3年になった。
とうとう今日は全国大会の決勝戦。
ここまで来るにはかなりの苦難を強いられた。
それでも予選から順調に勝ち進み、準決勝で去年の東京大会の準決勝で敗れたB中学とあたり、3対1で勝利した。
去年のリベンジは果たすことが出来た。
予選から準決勝までの試合での僕の平均得点は4点で、合計得点でも全選手中で1位の成績を収めていた。
それは僕だけの力ではなく、月の適切なアドバイスと、チームメイトの頑張りがあってのことだった。
万が一、今日の決勝で1得点もあげることが出来なくても僕は1位でこの大会を終えることになる。
だけど、そんなことはどうでも良かった。
僕の望みは全国大会優勝。
これだけだ。
結菜を全国大会の決勝に連れて行き、優勝する。
これが結菜との約束だ。
だから絶対にこの試合は負けられない。
必ず勝ってやる。
「結菜、見ててくれ。絶対に勝ってくる」
僕はベンチの椅子の上に置かれている結菜の遺影と僕と月が結菜の誕生日プレゼントにあげたジェラートピケのクマの抱き枕に向かって言った。
これらは結菜が亡くなり、僕が練習に復帰することになったその日から、必ずベンチの椅子に置いて僕らを見てもらっていた。
全国大会が始まってからも毎試合、ベンチの中で僕らを応援してもらった。
「行ってくるね」
結菜の遺影とクマの抱き枕を見ながら、僕は拳を握り、天に向かってそれを掲げた。
そして試合は開始した。
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