地味な色のTシャツにスラックス、肩にはリュックを背負い、帽子にマスク姿の人だった。
背は僕よりも小さくなで肩だけど、マスクをしているし、言葉を発さないので性別はわからなかった。
それでも可愛らしい顔をしているのは何となくだけどわかった。
その人は毎日列の最後尾に並び、いつも1輪の花を僕にくれた。
他のファンの方のように華やかな色とりどりの花束という訳ではなかったけど僕はそれが嬉しかった。
名前も性別もわからないその人(たぶん男の子)を、僕はコナンくんと名付けた。
目立って名探偵コナンのコナンくんに似ている訳ではないけど、雰囲気がどことなくコナンくんっぽかったし、大好きなアニメということもあってそう名付けた。
どのファンの方も大切で日々感謝しかないけど、コナンくんは僕にとって特別だった。
今日も舞台を終えて外に出ると、ファンの方の最後尾にコナンくんがいるのが目に入ってきた。
1人ずつ握手を交わし話をした。
とても基調で大切な時間だった。
そしてとうとうコナンくんの番になった。
「いつもありがとう」
コナンくんはは何も言わず、ただおじぎをしてきた。
「明日は最終公演です。チケットは買えましたか?」
なぜこのような質問をしたかと言うと、明日は舞台公演の最終日で、チケットは完売していたからだ。
するとコナンくんは首を横に振って俯いてしまった。
「やっぱり買えなかったんですね?」
コナンくんは僕の質問に無言で頷いていた。
「あっ‥あの…これ良かったらどうぞ」
僕がそれを差し出すと、コナンくんはゆっくりと戸惑いながら受け取った。
そしてそれが何かを気付くと、驚いた様子で僕を凝視してきた。
「明日のチケットです。これで明日も観に来て下さい」
コナンくんは首を何度も横に振ると、チケットを僕に返してきた。
「いつもいつも応援して下さってありがとうございます。これは僕からのプレゼントです。安心して受け取って下さい」
僕はコナンくんの手にチケットを握らせて、その手に僕の手を重ねた。
背は僕よりも小さくなで肩だけど、マスクをしているし、言葉を発さないので性別はわからなかった。
それでも可愛らしい顔をしているのは何となくだけどわかった。
その人は毎日列の最後尾に並び、いつも1輪の花を僕にくれた。
他のファンの方のように華やかな色とりどりの花束という訳ではなかったけど僕はそれが嬉しかった。
名前も性別もわからないその人(たぶん男の子)を、僕はコナンくんと名付けた。
目立って名探偵コナンのコナンくんに似ている訳ではないけど、雰囲気がどことなくコナンくんっぽかったし、大好きなアニメということもあってそう名付けた。
どのファンの方も大切で日々感謝しかないけど、コナンくんは僕にとって特別だった。
今日も舞台を終えて外に出ると、ファンの方の最後尾にコナンくんがいるのが目に入ってきた。
1人ずつ握手を交わし話をした。
とても基調で大切な時間だった。
そしてとうとうコナンくんの番になった。
「いつもありがとう」
コナンくんはは何も言わず、ただおじぎをしてきた。
「明日は最終公演です。チケットは買えましたか?」
なぜこのような質問をしたかと言うと、明日は舞台公演の最終日で、チケットは完売していたからだ。
するとコナンくんは首を横に振って俯いてしまった。
「やっぱり買えなかったんですね?」
コナンくんは僕の質問に無言で頷いていた。
「あっ‥あの…これ良かったらどうぞ」
僕がそれを差し出すと、コナンくんはゆっくりと戸惑いながら受け取った。
そしてそれが何かを気付くと、驚いた様子で僕を凝視してきた。
「明日のチケットです。これで明日も観に来て下さい」
コナンくんは首を何度も横に振ると、チケットを僕に返してきた。
「いつもいつも応援して下さってありがとうございます。これは僕からのプレゼントです。安心して受け取って下さい」
僕はコナンくんの手にチケットを握らせて、その手に僕の手を重ねた。