その声で翻羽と竜も駆けつける。
「おい、どういうことだテメェら!離しやがれ!」
「は、意味わかんないんだけど何してるの?」
2人も理解しがたい状況となっていた。

そんな僕たちを意に介さず衛兵は告げた、
「これより反逆者である月華、その子香具夜を捕え裁判なき処刑をおこなう!」

意味がわからない、反逆など考えたことは一度もない。
弟や妹が生まれ、後宮からこの離宮に押し込められた時だって、ただの一つも抵抗したことはなかった。
考えてるうちに腕を乱暴に掴まれる。
「離せ!僕や母様が一体何をしたっていうんだ!」
思わず腹の底から叫んでしまった。
「おい!香具夜を離しやがれ!」
「さっさと離してくんない!しつこいと嫌われるよ!」
翻羽と竜が叫びながら飛び掛かるも、やはり数には勝てずあっという間に取り押さえられてしまった。