「咲口くん……」
落ち込みまくる春と慰める。
「高木」
「と、戸口くん」
元くんが猛スピードでこっちに来た。
「高木、ヘアアレンジ上手いな」
「あ、ありがと」
頬を赤らめながら春はお礼を言う。
元くんはストレートだから、私も好意に気づいた。
……春は優斗のファンだけど……。
なぜか元くんがいるときははるがファン発揮してるとき以外なんだ。
だからきっと春の推しは知らない。
運がいいのか悪いのかだ。
私は邪魔にならないように帰った。
「あ……っ」
オレンジ色の夕焼けに照らされ、優斗がいた。
その声なんて、聞こえなかったはずなのに、まるで、私の存在に気づいたかのように、優斗がゆっくりと、振り返った。これまたゆっくりと、口を開いた。
「絵梨花」
凛とたたずむその姿に、優斗、大人になった……!なんて、親みたいな感想が溢れた。
「なっ、何」
「俺ら、友達以上恋人未満だよな?」
「もちろん」
わたしは微笑む。
そして、うなずいた。
「……俺にとっては違う」
「えっ」
ショ……ショックだ……!
優斗は、私のこと、友達って思ってないの?
だ、大ショックだ。
サッと青くなった私を見て、優斗が焦った。
「い、いやちが、そういう意味じゃなくて……」
慌てて訂正してきた優斗の言葉を聞く。
「好きだ」
「……私もだけど……?」
きょとんと返す。
「そ、そうじゃなくて、俺、絵梨花のこと、1人の女子として好きなんだ」
1人の、女の子として……?
れ、恋愛の告白ってこと⁉︎
「ご、ごめん」
断った。告白……を。
告白を断るって、こんなに心が痛いんだ。
「私、ずっと優斗のこと幼なじみって、友達以上恋人未満って思ってたの」
「……ああ」
わかっていると言うように言う優斗が、寂しそうに見えた。
何だろう、少し胸がズキっとしたのは。
その感情は無視して、私はそっと続ける。
「でも、ずっと友達でいてね」
「ああ」
間をあけてから答えた優斗。
私はモットーは変わってない。
なのに、なんでこんなに、嫌だと思う自分がいるのだろうか。
優斗はモットーのむこうを目指した。
じゃあ私はなにをすればいいの?
もしだけど、私が優斗を好きだったら、自分で断ったくせに、どんな顔して優斗に伝えればいいの?
わからない……私は優斗が好き?
「絵梨花?」
「……。わかんない」
「は、何が?」
きょとんとしている優斗。
この人は失いたくないと強く思う。
でも、恋?これは。
恋だったら断言できるのかな?
もうわからない。
「後で変わるかもだけど、よろしく」
「……!ああ‼︎」
嬉しそうに微笑む優斗が、夕焼けに照らされ輝いた。
翌日。
「あ、優斗」
「絵梨花」
優斗を見かけた。
「俺、一生絵梨花に捧げるって誓ったから」
捧げる……⁉︎
そんな、キャラじゃないことを……!
「転校も何もしない。絵梨花から離れない。絵梨花のもとにずっといる。絵梨花が死にかけのときは俺が犠牲になる」
「そ、それは辞めて……!」
私は、優斗のことは、どんな「好き」だったとしても、大事だから。
「犠牲にはならないで。私のそばにいてくれるだけで私は良いの」
優斗はうなずいた。
落ち込みまくる春と慰める。
「高木」
「と、戸口くん」
元くんが猛スピードでこっちに来た。
「高木、ヘアアレンジ上手いな」
「あ、ありがと」
頬を赤らめながら春はお礼を言う。
元くんはストレートだから、私も好意に気づいた。
……春は優斗のファンだけど……。
なぜか元くんがいるときははるがファン発揮してるとき以外なんだ。
だからきっと春の推しは知らない。
運がいいのか悪いのかだ。
私は邪魔にならないように帰った。
「あ……っ」
オレンジ色の夕焼けに照らされ、優斗がいた。
その声なんて、聞こえなかったはずなのに、まるで、私の存在に気づいたかのように、優斗がゆっくりと、振り返った。これまたゆっくりと、口を開いた。
「絵梨花」
凛とたたずむその姿に、優斗、大人になった……!なんて、親みたいな感想が溢れた。
「なっ、何」
「俺ら、友達以上恋人未満だよな?」
「もちろん」
わたしは微笑む。
そして、うなずいた。
「……俺にとっては違う」
「えっ」
ショ……ショックだ……!
優斗は、私のこと、友達って思ってないの?
だ、大ショックだ。
サッと青くなった私を見て、優斗が焦った。
「い、いやちが、そういう意味じゃなくて……」
慌てて訂正してきた優斗の言葉を聞く。
「好きだ」
「……私もだけど……?」
きょとんと返す。
「そ、そうじゃなくて、俺、絵梨花のこと、1人の女子として好きなんだ」
1人の、女の子として……?
れ、恋愛の告白ってこと⁉︎
「ご、ごめん」
断った。告白……を。
告白を断るって、こんなに心が痛いんだ。
「私、ずっと優斗のこと幼なじみって、友達以上恋人未満って思ってたの」
「……ああ」
わかっていると言うように言う優斗が、寂しそうに見えた。
何だろう、少し胸がズキっとしたのは。
その感情は無視して、私はそっと続ける。
「でも、ずっと友達でいてね」
「ああ」
間をあけてから答えた優斗。
私はモットーは変わってない。
なのに、なんでこんなに、嫌だと思う自分がいるのだろうか。
優斗はモットーのむこうを目指した。
じゃあ私はなにをすればいいの?
もしだけど、私が優斗を好きだったら、自分で断ったくせに、どんな顔して優斗に伝えればいいの?
わからない……私は優斗が好き?
「絵梨花?」
「……。わかんない」
「は、何が?」
きょとんとしている優斗。
この人は失いたくないと強く思う。
でも、恋?これは。
恋だったら断言できるのかな?
もうわからない。
「後で変わるかもだけど、よろしく」
「……!ああ‼︎」
嬉しそうに微笑む優斗が、夕焼けに照らされ輝いた。
翌日。
「あ、優斗」
「絵梨花」
優斗を見かけた。
「俺、一生絵梨花に捧げるって誓ったから」
捧げる……⁉︎
そんな、キャラじゃないことを……!
「転校も何もしない。絵梨花から離れない。絵梨花のもとにずっといる。絵梨花が死にかけのときは俺が犠牲になる」
「そ、それは辞めて……!」
私は、優斗のことは、どんな「好き」だったとしても、大事だから。
「犠牲にはならないで。私のそばにいてくれるだけで私は良いの」
優斗はうなずいた。