「あ、とれた」
「へ?」
「しかも黒ネコ、白ネコ。両方」
「へ!?」
食い気味で台を見つめる。確かに、アームに二つのネコがぶら下がっている。それは多少の振動にも負けず、着実に移動していた。そして――
ガコンッ
「え。うそ!本当に取れちゃった!やった、嬉しい!」
手を叩いて香月雅を見る。
すると、その瞬間。
パシャ
「俺も。いいもの撮れちゃった」
満面の笑みの香月雅が、目を細めて私を見る。その笑顔があまりにもキレイで、透き通っていて……
「――っ」
息をするのも忘れるほど、見入ってしまった。
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