だけど、その危険人物から、私は恋を教わろうとしている。楽しい恋の仕方を。

でもさ。それって、


「ねぇ、なんでそんなに顔が赤いの?」

「……赤くない」

「強がり見せられると、人目のつかない所に誘いたくなっちゃうんだけど。行く?」

「行くわけない!」



教わるのは「楽しい恋」……ではなく。

危険な恋、なのでは?

と、遅すぎる発見をしてしまった。





「あ、そこそこ。イイ、イって!」

「……」

「あ~惜しかったね。もう少しで出てきたのに」

「……たかがユーホーキャッチャーなのに、卑猥な言葉を発するのやめてくれない?」


確信犯に違いない香月雅は「え~」とおどけて笑った。

無防備なその笑顔に、まわりの女の子は釘付け。自分の隣に彼氏がいようが、おかまいなしだ。