「応援してやってね」
「…凪くんは私に応援なんてされても、嬉しくないと思います」
風季と並ぶ凪くんは、笑顔で撮影をしているのに…
あんな笑顔、私は何年向けられてないんだろう
「え、なんで?」
「私は凪くんに嫌われてるんで」
「えー?あの写真仲良さそうだったのに?」
「……あの写真?」
思い当たるような私たちの写真は一つもない。
私が不思議そうな顔を向けた途端、稲妻さんの表情が固まった。
「あ…ごめん忘れて」
「どういうことですか?」
絶対、稲妻さんは何か知ってるんだ。
直感だけど胸がざわつく。
「いや、…」
「稲妻さん、教えてください」
「はぁ…実は半年前くらいに週刊誌からしずくちゃんと凪のツーショットが事務所に送られてきたんだ」
「え…」
堪忍して話し出した稲妻さんの口から出たのは、予想にもしていなかった事実