『この年だけど、やっぱ積もらない程度の雪はテンション上がっちゃうね。』
「刹那ちゃん子供ー」
『うるさー!そういう間宮もテンション上がってる癖に!!』
「うわ図星」
別にいいじゃん。
まだ子供だし。雪ぐらいでテンション上がるし。
気分が上がって駆け足気味に進む。
間宮が
「急に走るじゃん。テンション上がりすぎー」
と駆け足で追いかけてくる。
「てかそんなに走ってたらこけちゃうよー」
『そんなヘマしませんー!…っあ。』
と行った側から石でつまづく。
ヤバっと慌ててバランスを取るが、これはもう無理だ。転ぶ。タイツ破れるかも。
諦め掛ければ、腕を強く引っ張られる。
間宮が私の腕を引いていた。
「もー行った側から転けんじゃん。だいじょぶ?」
『ごめん…ありがと。』
雪ごときで舞い上がっちゃって恥ずかしい。
しかもすごい間宮の顔近いし。
ちょっとだけカッコいいと思った……なんて。
いやいや、あり得ないあり得ない!