全然笑えるハナシじゃないのに、おかしい。

わたしはとうとうおかしくなったのかと思ったけど、……そうじゃないみたい。


相楽さんに話したことで、“すべてがどうでもいい”だったのが

“わたしがお母さんに捨てられたことは、もうどうでもいい”と思えた。



もちろん、傷ついた。

叶うことなら愛されたかったと思う。


だけど今、わたしには一緒にご飯を食べてくれる人がいる。

それだけで、十分に満たされている。



「それで、ですね! 困ったことに、三者面談があるんですよ……っ」



相楽さんとはんぶんこしたご飯の残りを一気にかきこんで、その勢いで次の話題に移った。



「あー、三者面談。あったなあそういう行事……。それで、冬亜はいつ?」

「二週間後の木曜日……放課後の最初の枠です」



相楽さんがスマホを開く。



「それなら俺行けるよ」

「え? ……ええっ!?」