「そう。じゃあ早いところ飯食べな」 「……。今日はあんまりお腹すいてなくて」 「食べてもらわないと困る」 「でも……」 こんなのワガママだってわかってる。 でも、本当に食べれる気がしないんだもん……。 相楽さんはしばらくわたしを見つめたあと、「はあ」と長い溜め息をついた。 「わかった。俺も一緒に食べる。それなら少しは食えるでしょ」 呆れられた、と思った矢先にそんな声。 思わず顔を上げた先には、優しい笑顔があった。