「はいっ。

もうしません」


「それで、お礼、だよね。

それって1つだけ?」
いっぱい、あるのかな…?



「10個とか20個とかだと大変だけど、ちょっとぐらいなら大丈夫です!」



「じゃあ、2つ、お願いしようかな。

1つ目は、俺のことは名前で呼んで」



名前…?


律希先輩って呼ぶってこと?


恥ずかしいな…



「ほら、呼んでみて」



え、無理無理無理。


緊張しすぎて心臓とれそう…


先輩はにっこり笑ってるし…



「ほら、早く」



うーっ、呼ぶしかないじゃん…



「り、りつ、き先輩」


「もう一回」


「りつき、先輩」



1回呼ぶだけでヤバいのに、これをずっとやるの?


心臓壊れちゃうよ…



「そう、いい子。

よくできました」



そう言って、あさ……じゃなくて律希先輩は、私の頭を撫でた。



「じゃあ、2つ目ね」