昨日と変わらず茉織が飛びついてきた。
あぁ…、もうこんな時間なのか…、
通りでうるさくなってきてるわけだ。
今はもうホームルームの始まる10分前くらい。
はぁ…、また嫌な1日が始まる。
憂鬱な気持ちになりながら窓の外へ目を向けると、校門の前に慌てて中に入ろうとしている生徒も多々いるのが見えた。
けど……、そんなの私の目には入らなくて、さっき学校へ来る前のことを考えていた。
あのあと。
まだ朝早く人が少ないこともあって言い合いをしながらも結局うまく丸め込められて唯川朱俐と登校したのだ。
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「ねーねー、ひーちゃん。」
「……。なんですか?あと、そのひーちゃんってやめてくれません?」
やっと、ずっと思ってたことを言うことができた。
今までそれ以外のことでツッコむこと多すぎてずっと言いそびれていた。
あとさ、この人はふつーにかまちょなの?
なんて思ってジロっと見上げるた、その瞬間。
先輩はいたずらっぽく、ニヤッと笑った。
「えーじゃー、"緋彩"って呼べばいーの?」