「あ、私こっちなんで。」

「じゃー送ってこーか?」



駅についたあと、広いロータリーに出たところで先輩が私の家の方向と逆に行こうとするのでさようなら、と声をかけた。







「やめてください。プライベートには絶対他人を入れたくない主義なので。」



相当、冷たく鋭い声になってしまったと思う。




そのせいで私たちの空気は凍った。





私は……、まだ恐れてる。

こんなに遠くに離れてきたのに。








「……あの「そ、じゃーね。夜道は気をつけてね。」

弁明しようと声を上げたが、何事もなかったかのように私の頭を撫でてから去っていった。




「………。」





嫌な人なはずなのに…、傷つけてしまったと罪悪感だけ残り、後味がすっごく悪かった。





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「はぁーっ…、疲れた……。」