「っていうのは他人事すぎるかもしれないですけど。まぁ、そんな周りを見すぎないほうがいいってことです。」


私はオーバーリアクションな先輩に気まずくなって曖昧に笑ってから、勉強を始めることにした。



人目が怖くて鎧被って偽って生きている私が言えることでもないな………







「……そっか。あーあ、吹っ切れたや。」



でも唯川朱俐は清々しい顔をして、そう呟くと、また静かに勉強に戻った。





彼の横顔をちらっと盗み見すると、伺えたのはらしくないほど真剣な表情。





……少しだけ、考え直したかも…


なんて少し心が動いたが、そんな考えはすぐに打ち消えた。