「クラスメイトとか知らないんですか?進路の話くらい話題になりますよね。」


私が疑問に思って聞くと、


「ま、ならないこともないけど逆に言わないんだよ。らしくない、ありえないってバカにされるだろーから。もちろんここで勉強してることも。」

なんて、少し寂しそうに怯えたように言うから思わず私は口を挟んでしまった。





「……そんなの別にいーじゃないですか。クラスの人気者だろうと唯川先輩は唯川先輩で、クラスメイトは所詮他人ですよ?別に先輩のやりたいこと貫けばいいだけだと思いますけど。」



「……っ、」


驚いたように見開かれた唯川朱俐の瞳。

まるでそんなこと一切気づかなかったとでも言うように。まるで希望の光が見えたとでも言うように。