「うぇっ?」
唯川朱俐に解放されて、何事もなかったように昼休みを過ごそうと戻ったら、待ち受けていたのは、クラスメイト。
まぁその中の唯川朱俐ファンの人たち。
その中でも1番前にいたのは、茉織。
目がキラキラしてる。
こんな状況になるなんて全く想像してなかったから、口から変な声がこぼれ出てしまった。
「ねぇ!緋彩、ユイ王子と何お話してたのっ?」
なんて、茉織とその後ろにいるクラスメイトが詰め寄ってくるからせっかく教室に入ったのに廊下へ追い出されてしまう。
周りからはいきなりなんだ?って訝しげな顔で見られてるし。
絶対男子とか迷惑すぎって思ってるだろうし。
迷惑極まりない行為だ。
なのに………
「緋彩!!」
この人たちに空気を読むという気持ちはないのか。