「……要件はなんですか?委員会の話でしたっけ?」
「それは、キミが1番よくわかってるんじゃない?」
また、浮かべたにっこり笑顔。
今の言葉を言い換えれば、誤魔化せないよって言われているようなもんだ。
だめだ……、この人には隠し通せる気がしない。
「……。……屋上の戸閉めてありますか?」
ほんっとうに、面倒くさすぎる。
私は隠し通すことを諦めた。
隠すことの方が面倒くさくなってきた。
……いま思うと、面倒くさかっただけじゃなくて、本当は孤独がもう耐えられなかったのかもしれない。
「もちろん、最初から閉めてある。」
「そうですか。……。……はぁ。そうですよ、本当の私はあんな優しい優等生なんかじゃないですよ。これで満足ですか?」
私は顔から自分でわかるくらい浮かべていた笑みを消した。
発した声もさっきより温度が低くなっていると思う。