「……っ!!」 屋上で吹く風はまるで私の心情を表すよう。 今度は……、 心の声さえ読まれてしまった。 柔らかい声色と読めないような表情をするように気をつけてるはずなのに、なんでバレるの……? 疑うようにじっと彼を見上げるが、彼は無罪と言わんばかりに手のひらをこちらに向けヒラヒラさせる。 「………。」 「……ハハッ。怪しまないで?」 ……怪しまないでって言われても。あなたは何者なのよ……?