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「……はぁ。」


私は大きなため息をこぼした。


明らかに悪意と好奇の視線が私に集まってくるのを感じる。 

視線がナイフのようで体が痛くなってくる。



完全に昨日のせいだろう。






「おはよ。大変なことになってるのね。」





「……?…あぁ、六花。おはよ。」

私は廊下の方へ視線を向けた六花に苦笑いをこぼした。






「くだらない。ほんと、朱俐もあの女どももくだらない。」


六花は好奇心だけで覗きに来た生徒を心底軽蔑するような声で呟いて、先生にでも言いに行く?と尋ねてきた。


やっぱ、六花は優しいなぁ……




「あはは……、まぁそのうちSHRも始まるしそのままでいいよ。」



ふつーに今廊下に出るのなんて面倒くさいし、そんなの自殺行為と変わらない。

何なら出ないという選択が一番良いだろう。





まぁ、こんな目にあわせた魅音と朱俐先輩は許せないけど………



なんて、思ってると魅音がふぁ〜っとあくびをしながら呑気に教室に入ってきた。



魅音は教室に入り、キョロキョロしたかと思うと何を考えたのか私たちの方へ向かってきて。



「…はよ、緋彩お前、大変だな。」


なんて、一言だけ言って自分の席へ向かった。


わざわざそんな事言う必要ある?





「はぁ……、」


それは、お前のせいでしょ!って言いたいのをこらえて苦笑いだけを浮かべた。



今の私は、優等生の篠宮緋彩だから。





それにしても……あんたが、ここで私たちが幼馴染だってバラさなければ。

朱俐先輩がこんな事することもなかったのに。



まぁ、そんなたられば言ってたって何にもなんないわけだけど。


と思っているうちにチャイムが鳴って1日が始まった。



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「あれ?ひーちゃんじゃん。」


「きゃーーっ!!」

「……はぁ。」