と、私の抵抗と怒りも虚しく、手をがっちり掴まれそのまま廊下へ引っ張り出されてしまう。そのせいで廊下へ引っ張り出された私は、朱俐先輩を見に来た多くの女子の目に晒された。


その女子たちは驚いて目を見開いたあと、怒りで目を吊り上げる。





ちょ……、普通にヤバい。魅音と幼馴染だってバラされたのと同じかそれ以上にやばい状況に陥ってる……。







「ねぇ…っ!あの…唯川先輩!!」


私は少しだけ声を張り上げて先輩の名を呼ぶ。


が、返事は返ってこなく、そのままずんずん突き進む。







「ねぇ…っ!先輩、ほんと待ってください!」





人気が少なくなった中庭の校舎の影に来るとやっと朱俐先輩は止まってくれた。

がっちり拘束されたまま外にまで連れてこられてしまった。





はぁ……、状況もやばいけどまず1番に疲れた。