「……魅音、何なの?」


周りにあまり人がいないのを確認してから準備をしているふりをして素っ気無く問いかけた。




「別に。っていうか緋彩分かってたんだ?俺だって。」 


と魅音は椅子の背もたれにだらんっと寄りかかりながら独り言のように喋る。




「……。わかるでしょ、普通。」


悪いけど、こんな不思議なやつあんた以外にいると思う……?






「じゃ、お前性格変えた?態度おかしいけど。」




と瞳を鋭くしてこちらを見てくる。



「……っ!!」



そうだった……、魅音はこんな愛想笑いをして取り繕う私を知らないんだ……。


自分で言うのも何だけど、昔の私は言いたいことはなんでも言う例えると……麗依ちゃんみたいな子だったから。

結構一匹狼みたいなところあったし。




どうしようか……、と考えていたその時だった。








「え…っ?緋彩と白根くんって知り合いなの……?」