教壇に立ったのは、担任の瀬川礼二(せがわれいじ)先生。
本当の年齢は聞いたことないけど50代後半だと思ってる。
見た目は誰でも想像できるくらいの典型的な人。
なぜなら、メガネをかけた背が低くて小太りの中年おじさん。
笑えるでしょ?
その上この人は、適当すぎて雑用は全て生徒に押し付けてくる。
それも優等生ぶってクラスの中心にいる私に。
ほんっと、面倒くさいったらありゃしないし、この人は大っきらいだ。
まぁ、クラスの皆はゆるキャラ的な存在として慕ってるらしーけど。
瀬川先生は、そう言っていつもどおりツラツラ話し始める。
と、思ったが今日は違った。
教室のドアの外を気にしたあと、開口一番にこういった。
「今日は珍しい転校生がきたから紹介する。」