「泣くな、」














凛「だって、」














「歯医者さんに診てもらおう?」














俺はもちろん専門外で














口の中は診られない














凛「やだっ、」














そういって凛の呼吸は速くなる














「凛、大丈夫」














凛「薬怖いっ、」














「そうだよな、」














凛「はっ、はっ、」














「凛、深呼吸」














凛「んっ、」














苦しいながらも頷いてくれて














抱きしめて背中をさすっていると














呼吸も次第に安定してきた














「凛」














凛「なに、」














「心配だから診てもらおう?」














凛「やだ、」














「薬が怖いことは分かってる














だから診てもらうだけ」














凛「ほんと?」














「うん、診てもらうだけにしよう














もし、治療が必要って言われたら














その時、樹も含めて皆で話し合おう」














凛「...分かった、」














渋々だけど頷いてくれてよかった














凛「でも、知らない人やだ」














「そうだな、俺の友達ならどう?」














凛「優しい?」














「すごく優しいよ」














凛「でも、病院もやだ」














嫌なこと多いな(笑)














「それなら家に来てもらおう?」














凛「京いる?」














「もちろん、そばにいるよ」














凛「ん」














「偉いな」














〜翌日〜














凛「ね〜、ほんとに診るだけ?」














「ほんとに診るだけ」














凛「ね〜、ほんとに薬使わない?」














「使わないよ」














かなり不安なのか














起きてから同じ質問ばっかり