この時の凛はおかしかったの














京の顔すら浮かばなかった














普通に考えれば分かることが分からなかった














それくらい凛はおかしくなってた














ガタガタ














「これだ」














どうやってもらったのかも分からない














いつから入ってたかも分からない














ただ1つだけ分かることは














これが痛み止めだってことだけ














ビンのフタを開けて薬を取り出す














いっぺんに飲むのは無理だから














何錠かに分けて狂ったように飲んだ














「はぁはぁ」














最後に水を一気に飲んで胃に流し込んだ














それなのに胸の痛みは消えてくれない














そして飲んだ後に思う














なんでこんなことしちゃったの














凛は薬が怖かったんじゃなかったの














それとは別に湧き出る想い














京に嫌われる














京に愛想つかれる














今更、後悔しても遅すぎる














ずっと凛は薬が怖かったのに














なのに、その怖い薬を飲んでしまった














どうしよう、どうすればいいの














とりあえず、京に電話する?














いや、そんなのダメ。














なんて説明すればいいの














薬たくさん飲んだ。なんて言えるわけない














なら、樹くんに電話?














それもダメ














絶対に京に報告される














あー、もうどうしたらいいの














すごく気持ち悪い














とりあえず病院行かなきゃ














そう思って支度して家を出た














なんとか気を張って歩いて














病院までたどり着いたけど














この後どうすればいいんだろ














受付の人に話しかけられる気しないし