真っ白な光に包まれた何かが、遠くから私を手招きしている。
多分、あの光に包まれたら最後、私はもう目を覚ます事は無くなるのだろう。
まだ光は遠い。手を伸ばしても届きそうもない距離だ。
だけど、この夢は毎日のように見ている。
そして、その光は毎日少しずつ近づいて来ているのだ。
いつか、飲み込まれる。そしてその時が、私の人生の終焉だ。
夜中に目を覚まして、病室の天井を見て。
ふと安心してしまう自分がいた。
死ぬ事は怖くない。右腕を失うくらいなら死を選ぶ。
数ヶ月前の私は高らかにそう宣言した。
しかし、今更になって怖くなってきてしまった。
今更になって、もっと晶と一緒にいたいと思ってしまうなんて。
今更"もっと生きていたい"と思ってしまうなんて。
「はは……本当、救いようのない馬鹿だよね」
そんなこと、言えるわけもないのに。
怖い。怖いよ。
「あきら……あきらぁ……」
晶に会いたい。晶の声が聞きたい。
引き出しの中に入っているスマホを取り出して、晶とのメッセージアプリを開く。
他愛無い話が続いているその画面を見ていると、誤ってスタンプを一つ送信してしまった。
「やば……」
慌てて取り消ししようと思ったものの、すぐに既読マークがついて驚く。
"どうした? 何かあったか?"
こんな時間まで起きていたのだろうか。
驚きつつも、正直に
"怖い夢を見ちゃって、眠れなくなった"
と送ると、
"じゃあ沙苗がもっかい寝れるまで付き合ってやるよ"
と言って本当にしばらくメッセージのやりとりに付き合ってくれた。
と言いつつも、途中で晶は寝落ちしてしまったようで返信が途切れる。
"ありがとう。おやすみ"
とだけ最後に送ると、私もスマホをしまってもう一度布団に潜り込む。
何故だろう、さっきまではあんなに怖かったのに。
どこかすっきりしたような気持ちで再び眠りにつくことができたのだった。
多分、あの光に包まれたら最後、私はもう目を覚ます事は無くなるのだろう。
まだ光は遠い。手を伸ばしても届きそうもない距離だ。
だけど、この夢は毎日のように見ている。
そして、その光は毎日少しずつ近づいて来ているのだ。
いつか、飲み込まれる。そしてその時が、私の人生の終焉だ。
夜中に目を覚まして、病室の天井を見て。
ふと安心してしまう自分がいた。
死ぬ事は怖くない。右腕を失うくらいなら死を選ぶ。
数ヶ月前の私は高らかにそう宣言した。
しかし、今更になって怖くなってきてしまった。
今更になって、もっと晶と一緒にいたいと思ってしまうなんて。
今更"もっと生きていたい"と思ってしまうなんて。
「はは……本当、救いようのない馬鹿だよね」
そんなこと、言えるわけもないのに。
怖い。怖いよ。
「あきら……あきらぁ……」
晶に会いたい。晶の声が聞きたい。
引き出しの中に入っているスマホを取り出して、晶とのメッセージアプリを開く。
他愛無い話が続いているその画面を見ていると、誤ってスタンプを一つ送信してしまった。
「やば……」
慌てて取り消ししようと思ったものの、すぐに既読マークがついて驚く。
"どうした? 何かあったか?"
こんな時間まで起きていたのだろうか。
驚きつつも、正直に
"怖い夢を見ちゃって、眠れなくなった"
と送ると、
"じゃあ沙苗がもっかい寝れるまで付き合ってやるよ"
と言って本当にしばらくメッセージのやりとりに付き合ってくれた。
と言いつつも、途中で晶は寝落ちしてしまったようで返信が途切れる。
"ありがとう。おやすみ"
とだけ最後に送ると、私もスマホをしまってもう一度布団に潜り込む。
何故だろう、さっきまではあんなに怖かったのに。
どこかすっきりしたような気持ちで再び眠りにつくことができたのだった。