「本当ですか?」

 と、彼が聞いてきた。私も、訊きたいくらいの言葉なんだけど。

「はい」
「やったー!!!」

 彼は嬉しそうにジャンプをした。誕生に届いてしまいそうなジャンプだ。
 私なんかの力で一人の人間をこんなに喜ばすことが出来ると考えたらすごいことだ。私も何となくうれしくなってしまう。

「じゃあ、早速一緒に帰りませんか?」
「……喜んで」

 そして二人で一緒に帰ることにした。