え?

「わかるのか?この気持ちが?」

「もちろん!私だって小学生までいい子を演じてたのよ?」

「え?想像できないけど」

「そりゃそうでしょうね口調も変えてたし。
 でもねいい子を演じるの疲れちゃったの」

「疲れた?」

「そう。あるときにね学級閉鎖になったんだけど家になきゃいけないじゃない?
 だからいい子を演じる必要がなかったんだけど、そしたらさ
 すごく心が軽くなってね。もういいやってなっちゃったんだ」

「じゃあその後は演じるのをやめたのか?」

「ううん。卒業までは演じてたよ
 学級閉鎖になったのは小学6年生の3月だから卒業まで一ヶ月もなかったのよ」

「そっか。で、中学からはありのままの坂井?」