あれから早くも6年が経とうと
していた…

「いらっしゃいませ!」

ユリももう20歳になり、小物など
いろいろな物がある店に働いていた。

「ママぁ、このクマさん欲しいぃ」

まだ5歳くらいの可愛い女の子が
カウンターに置いてあるぬいぐるみを
指指した。

「あっ、すみません…それ売り物
じゃないんです」

そう、だってこれは…

佳奈子の大切なぬいぐるみだから。

「この店のマスコットみたいな
物で、よく売り物と間違えられる
んですよ」