そういう死神はすべてを見透かしているかのようで、美保はビクリと震えた。
見てみると死神は大鎌に昨日の出来事を映し出して確認しているみたいだ。

「それってどんなものでも写すことができるの?」
「そういうわけじゃない。自分のターゲットに関することだけだ」

昨日の出来事を一通り確認すると、大鎌の中の映像はフッと消えていった。
「なんだか見張れてるみたい」

「その通り、見張ってるようなもんだ」
平然と答えた後、美保へ視線を向ける。

相変わらずキレイな顔をしているから至近距離で見つめられると心臓がドキドキしてきてしまう。

美保は咄嗟に死神から視線をそらした。