今日の出来事を死神に打ち明けるには勇気が必要だった。

いつもよりも随分早めに帰宅してきた美保を見て死神はなにか聞きたそうな顔をしていたけれど、あまりにやつれている美保を見てなにも言えなくなってしまった。

美保はワンピースを脱ぎ捨てて部屋着に着替えるとなにも言わずにそのままベッドに突っ伏した。

今日は散々な1日だった。
こんなことになるのなら、時間を戻してもらう必要だってなかったかもしれない。

だけどそんな文句を口にする元気もなく、美保は布団を頭まで引っ張り上げてグウグズと泣き崩れたのだった。