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どうしよう。
本当にこんなのでいいのかな。

美保の胸に不安が押し寄せてくる。

服もメークもおしゃれな一美にまかせていれば問題ないと思うけれど、なぜか一美はメーク後の顔を見せてくれなかったのだ。

「これで完璧。大丈夫だから、行くよ」
と、強引に手をひかれてトイレから出てきてしまったのだ。

メークが終わった時間にはすでに大半の社員たちが出勤してきていて、トイレから出てきた美保を見て驚いた顔をしていた。

中には絶句してしまう社員もいて、美保の不安は膨れ上がるばかりだ。
「一美、せめて自分の顔を確認させて」