一美が見立ててくれた服だけれど、結局なにを買ってくれたのかまだ見ていなかった。

さっそく中を開いてみると蛍光ピンクが目に飛び込んでいて美保は唖然としてしまう。

慌てて服を引っ張り出してみると、超ミニ丈のタイトワンピースであることに気がついた。

これだと体のラインがはっきりと見えてしまうだろう。
他の袋も開けてみたけれど、どれも同じような系統だ。

色が地味でも背中が大きく開いていたり、肩まわりが開いていたりと、どれもこれも今までの美保が着たことのない服ばかりだ。

「なにこれ、こんなの着ろっていうの!?」
思わず声をあげるけれど、隣で見ていた死神は平然とした顔をしている。

「夜になればこういう恰好をしている女は沢山いる。昼間でもいるけどな」
と、見慣れた様子だ。

化粧には驚いたのにこの派手な服には驚かないのかとツッコミたくなるのを抑えて、ため息をつく。