死神は青白い顔をしているとはいえ、かなりのイケメンなんだった。

最近慣れてきてすっかり忘れていたけれど、こんなイケメンに見つめられると緊張してしまうじゃないか。

お尻の場所をズズズッと横へずらして死神から距離を置く。
「普段とは違う化粧をしてるの。ちゃんとした人にやってもらったんだよ」

と、説明すると死神は感心したように顎に手を当てて「ほぅ。化粧でこんなに変化するのか」とつぶやいた。

死神でも知らないことがあるのだとわかると、なんだか可愛く見えてきてしまう。
「服は一美が選んでくれたの」

「一美っていうのは、相談相手か?」
「うん。一美のおかげで番号交換もできたし、本当に感謝してる」

言いながら美保はベッドを下りて紙袋をひとつ手に取った。