そう言って申し訳なさそうに頭をかく姿が可愛くてなにもかもを許してしまいそうになる。

「あ、あの、よかったら連絡先を……」
このまま自分のデスクへ戻って行ってしまいそうな裕之にあわてて声をかけた。

突然連絡先を聞いて気持ち悪く思われないか不安だったけれど、同じ大学だったと伝えたのが良かったのか、裕之は嫌な顔もせずに教えてくれた。

「なにかあったら連絡してよ」
「は、はい!」

嬉しさで声が裏返る。

顔は真っ赤に染まって見ていられないくらいだったけれど、それでも美保は大満足で自分のスマホをギュッと両手で抱きしめたのだった。